ちさき虫


ちさき虫である僕は、細い枝に、草の鉉を張った楽器できみの唄に添っていたい。

蜘蛛の糸の五線譜に、朝露の音符を並べ。

風が吹くたびに変わるメロディ。

二度と繰り返すことのないメロディ。