猫の去勢手術と避妊手術について

◆猫の去勢手術と避妊手術

猫の去勢/不妊手術についての意見

1965564_667219380026919_1422789003240464207_o猫の去勢/避妊手術については、いろんな意見があります。
本来生物として備わっている、種を存続させるための、ある意味“生き物として一番大切な”生殖機能を人為的に切除してしまうわけですから、考えようによっては、ひどい行為と言えなくもないと言えます。
よって、反対する意見もあります。
一般的に家飼いの場合、避妊去勢をしたほうが長生きできると言われていますが、それに対しての反論もあるようです。

猫の去勢/不妊手術の目的

 雄の場合、発情期にあるナワバリを主張するために行なう“スプレー行動”を抑えるのがその目的の1つです。スプレー行動ではアルカリの強い非常ににおいのきついおしっこをします。去勢手術を行なうことで、ほぼ回避されますが、それでも10%ほどはスプレー行動は残ります。
 雌の場合、発情期特有の夜中じゅう大声で鳴くなどし、飼い主は寝不足になってしまいます。そのために手術を希望するケースも多いのです。

 また発情を抑えることで、それにおもなうストレスを軽減することができます。
 また、繁殖機能が完全になくなってしまうことで、無駄に猫が増えることがなくなります。昨今保健所における殺処分が以前に比べ非常に少なくってきてはいるとはいえ、いまだに保健所に持ち込まれるのは、「かわいそう」という理由で去勢/不妊手術をせず、無計画に繁殖させてしまったことにもその原因があると言えます。飼えなくなって殺してしまうのと最初から繁殖させないことのどちらが猫にとって幸せなのかを考えてみるべきではないでしょうか。

病気のリスクを軽減

 雌の場合、乳腺腫瘍、卵巣腫瘍、子宮蓄膿症などのリスクを減らすことができます。特に卵胞にできる腫瘍はその半分が悪性であるため、そのリスク軽減になります。

去勢/不妊手術のデメリット

 繁殖機能が完全になくなってしまいます。
 また、手術の技術が向上しているとはいえ、麻酔をかけての手術ですので、身体への負担をかける可能性はないとはいえません。

発情のサイン

 
原因 日照時間が長くなることで、始まる季節発情。部屋飼いの場合、照明でも同様なことが起こることも。 雌の発情によって肥子起こされる。
動作 身体をくねらせる。人間の赤ん坊のような声で鳴く スプレー行動が起こる。

去勢/不妊手術の内容

雄の去勢手術
 約6ヶ月程度の時期、体重が2kgを超えたあたりで行ないます。精子をつくる精巣を切除摘出します。当日退院できることがほとんどですが、切開した部分を猫がなめてしまわないようにエリザベスカラーを付ける場合もあります。翌日からは普段の生活が可能です。

雌の不妊手術
 日照時間が長くなる前の2ヶ月。1月末が目安。初めての発情が起る前に行ないます。ガス麻酔をし、開腹し、卵巣と子宮を摘出します。1日の入院が必要になります。切開した部分を猫がなめてしまわないようにエリザベスカラーを数日間、付ける場合もあります。

去勢/不妊手術後の影響

1:太りやすくなる
 代謝が落ちるため、やや太りやすくなります。餌をコントロールするなどして気をつけましょう。
 と同時におなかや背中に脂肪がつきやすくなります。

2:発情に伴うスプレー行動や、鳴き行動がなくなる
 発情しなくなるため、スプレー行動や、鳴き行動がなくなる。

3:性格が穏やかになる
 個体差はありますが、性格がおっとり穏やかになる傾向があります。

4:子供っぽいまま
 雄の場合、子供っぽい性格のままのことがあるようです。

5:手足が長くなる
 生後3ヶ月程度で手術した場合、骨の生育がやや長くなり、手足が長くなることも。

猫の去勢/不妊手術の費用

入院の必要がある場合には高くなります。
比較的簡単にできる雄の場合と違い、開腹手術の必要性から、メスの避妊手術のほうが高額になります。
メスの場合、卵巣のみの摘出か、子宮も含めた全摘出かで費用が変わります。基本的には卵巣のみの摘出で避妊の目的は果たせますが、獣医さんによって考え方がことなることがあるので、相談してみましょう。

また、自治体によっては助成金が出るところもありますので、事前に市役所などに聞いてみるとよいと思います。

オス 10,000円~20,000円程度
メス 20,000円~50,000円程度

自治体における助成金資料

『ぜんこく 犬猫助成金 リスト』

 

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