猫の泌尿器系の病気
◆猫の病気のほとんどが泌尿器系疾患
猫の腎臓の病気
現在いる猫のほとんどは、もともと砂漠で暮らしていたリビアヤマネコを祖先としています。乾燥の強い地域なため、水分を体外へと出さないよう、猫は腎臓で尿を凝縮させる機能を発達させましたが(だからすごくクサイ)、逆にそれが腎臓への大きな負担となってしまいました。
その負担が慢性的に加わると、いわゆる「慢性腎不全」に。また凝集した尿が結晶化しストロバイト結晶やシュウ酸カルシウム結石といった「尿結晶」「尿結石」「膀胱炎」などの下部尿路疾患(FLUTD)を引き起こしてしまうことも珍しくありません。
実際に飼い猫の病気を調べると、その47%が「尿結石」「尿結晶」「膀胱炎」「腎不全」「尿路閉塞」なのです。そして非常に恐ろしいことに、猫はおしっこがでなくなると、たちまち尿毒症に陥り、48時間程度で死に至るとも言われています。
猫の健康を保つのに、いかに“おしっこケア”がいかに重要かといえるでしょう。
★猫の腎臓の病気:気をつけるべき年齢は?
腎臓機能は一度だめになってしまうと復活することがありません。それだけに普段から気をつけてケアするべきですが、では一体何歳くらいから気をつければ良いのでしょう?
「ウチの子はまだ1歳だから大丈夫。まだ若いから平気…」と思っている方も多いかと思いますが、実は0歳で泌尿器系の病気になったケースはなんと7%も。6歳までには45%もの猫がなんらかの泌尿器系の病気になっています。
実際私の家で飼っている2匹のうち1匹は、1歳程度時尿検査をしたところ、結晶が出ていると診断されました。決して老猫だけがかかる病気ではないということです。
★猫の腎臓の病気:デイリーケアその1「トイレ環境の見直し」
猫はトイレの置き場所や環境、衛生状態が変わると、そのストレスでがまんしてしなくなってしまうことがあります。以下の点を注意しましょう。なお、トイレの数は頭数プラス1が理想です。
・トイレの最中にストレスを与える環境にないこと。
・冬でも寒くない場所にあること(寒いとがまんしてしまう場合があります)。
・ウンチがしっかりかくせる量の砂が常にあること。
・トイレ砂の感覚が猫にとって快適なものであること(砂が気に入らないとしません)。
・常に清潔であること(糞が残っていないこと。ニオイがしないこと)。
・静かな場所においてあること(バタバタとうるさい場所では猫がおちついて用を足せません)。
拙宅の場合、居間ではなく洗面所において2匹が共有しています。トイレの数は頭数プラス1なので、本来でしたら3台用意しなくてはいけないところですが、1台でどうにかなっています。しかしその分汚れるも早く、頻繁に掃除をしなくてはいけません。ちなみにトイレ自体はいろいろ試した結果、システムトイレに落ち着きました。
◎トイレについては、別ページにも記載しています。
★オシッコチェック方法
オシッコのphをチェックできるトイレ砂もあります。こういったものを定期的に使ってみるのも判断方法です。
□食欲、元気がない。
□オシッコ中に悲鳴のような声をあげる。
□トイレでないところでしてしまう。
□トイレでじっとしていても、なかなか出てこない。
□オシッコがピンク色、赤色。
□トイレに何度も行くがした形跡がない。
以下のようなことが思いつくなら、すぐにかかりつけの動物病院に連れていきましょう。泌尿器系の病気は一刻を争います。
★猫の腎臓の病気:デイリーケアその2「食事環境の見直し」
日本では昔から「猫まんま」と言ってご飯に味噌汁をかけたものやおかかやニボシを与えるという習慣がありましたが、こういった食事は猫にとって決してよいものではありません。絶対にやめましょう。 人間の食べるものは塩分も濃くまたマグネシウムなどのミネラルが多いため、尿結晶や尿結石、腎不全の原因になることも多いので、かわいいからと言って人間の食べ物を与えることはやめましょう。
では何を与えるべきかですが、安いフードは下部尿路疾患(FLUTD)対策されていないこともあります。パッケージに必ず下部尿路疾患(FLUTD)対策品と書かれているものを選びましょう。また肥満になると腎臓にも負担をかけるので、肥満にも注意。だらだらといつでも食べられる環境にしないことも重要です。
★猫の腎臓の病気:デイリーケアその3「肥満対策」
また、肥満も腎臓に悪い影響を与えます。子猫用のフードは高脂肪なものが多く、老猫に与えるとカロリーオーバーになりたちまち太ってしまいます。年齢に応じたフードの選択も重要な鍵となります。 運動不足になり、肥満傾向にあると、尿が体内にとどまる時間が長くなり、結石や結晶ができやすくなります。そこで適度な運動による肥満になることを防ぐことも重要です。
2階建て戸建ての家の場合、階段の上下などで適度な運動ができますが、マンションやワンルームでの環境では運動することができませんので、キャットタワーなどを備えるなどして、運動不足解消に努めるべきちといえます。
◆泌尿器系疾患になってしまった場合の対処策
★水を多く飲ませる
猫はもともとあまり水を飲まない動物ですが、飼い猫の多くは水を飲む習慣が身についています。おしっこが出やすくなるように、水を多めに飲ませることも重要なケア方法です。猫によって好みは違いますが、以下の環境を整えておきましょう。
・水の器を用意し、いつでも飲める状態をつくる。猫はひげにものがあたるのを嫌がるので、大きめの器がよいです。浄化した水は劣化するスピードも早いので、水道水で大丈夫です。複数置くとよいでしょう。
・冷たい水より、やや生ぬるい水を好みます。
・パウチや缶詰などウェットフードは水分補給に役立ちます。
・頻繁に取替え、常に新鮮なものを与えましょう。
・人間のミネラルウォーターは与えない。ミネラル過多になります。
ちなみに拙宅の猫の片方(ディル)ですが、どういうわけか私がお風呂に入っていると覗きにやってきて、湯船のお湯をピチャピチャと飲むのが好きなのです。あまり衛生的にはよくないと思うのですが(苦笑)、まぁ泥水を飲んでいるわけではないので、そのままにしています。
★処方食
下部尿路疾患(FLUTD)対策の処方食が販売されています。一旦結石や結晶がでた場合には、その症状に合わせた処方食をあたえるようにします。
★薬品
動物病院で泌尿器系の病気と診断された場合には、やはり医師の指示にしたがい治療を進めるべきでしょう。重症の場合には手術をしなくてはいけないこともあります。また軽症なら処方食で健康を回復、維持することができます。
ただし、サプリや薬品の投与については専門医に相談してから行なうようにしましょう。またもし少しでも様子がおかしいという時にはただちにかかりつけの動物病院に連れていくようにしましょう。
医師が処方する薬を与えますが、やはり正規品はとても高価なことが多く、またその都度医者に行かねばならず面倒です。そういった方に向け、動物用のジェネリック薬品を扱うショップもあるようです。そこで、このサイトでも、猫の健康維持に役立つサプリとお薬をまとめたページをつくりました。ぜひ参考にしてみてください。
★自宅から購入できる、猫の腎不全薬
フォルテコール(Fortekor)5mg
僧帽弁閉鎖不全症、慢性腎不全、心筋肥大症の治療薬として使用されています。
別名:チバセン錠(ノバルティス)タツジピン錠(辰巳)ベナゼップ錠(沢井)
期待できる効果:心不全 慢性腎不全 心筋肥大症
成分:benazepril hydrochloride 5mg
メーカー:ノバルティス(Novartis)
★詳しくはこちら>>フォルテコール(Fortekor)5mg
フォルテコール(Fortekor)2.5mg
僧帽弁閉鎖不全症、慢性腎不全、心筋肥大症の治療薬として使用されています。
別名:チバセン錠(ノバルティス)タツジピン錠(辰巳)ベナゼップ錠(沢井)
期待できる効果:心不全 慢性腎不全 心筋肥大症
成分:benazepril hydrochloride 2.5mg
メーカー:ノバルティス(Novartis)
★詳しくはこちら>>フォルテコール(Fortekor)2.5mg
ベネース(Benace)5mg
猫の慢性腎不全や心筋肥大症(肥大型心筋症)の病気の治療薬です。(1箱30錠)
別名:チバセン(ノバルティス)
期待できる効果: 慢性腎不全 心筋肥大 僧帽弁閉鎖症
成分:Benazepril(塩酸ベナゼプリル)10mg
メーカー:ノバルティス(Novartis)
★詳しくはこちら>>ベネース(Benace)5mg
フォルテコール(Fortekor)20mg
僧帽弁閉鎖不全症、慢性腎不全、心筋肥大症の治療薬として使用されています。
別名:チバセン錠(ノバルティス)タツジピン錠(辰巳)ベナゼップ錠(沢井)
期待できる効果:心不全 慢性腎不全 心筋肥大症
成分:benazepril hydrochloride 20mg
メーカー:ノバルティス(Novartis)
★詳しくはこちら>>フォルテコール(Fortekor)20mg
ベネース(Benace)10mg
猫の慢性腎不全や心筋肥大症(肥大型心筋症)の病気の治療薬です。(1箱30錠)
別名:チバセン(ノバルティス)
期待できる効果: 慢性腎不全 心筋肥大 僧帽弁閉鎖症
成分:Benazepril(塩酸ベナゼプリル)10mg
メーカー:ノバルティス(Novartis)
★詳しくはこちら>>ベネース(Benace)10mg
◎ネットで予約、決済できる動物病院 本間アニマルメディカルサプライ